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解説

情報探索の乗り換えの歴史と、俺がAIOで勝負する理由

2026-07-16 公開

AI事業部の理(Satoshi)です。これは調査レポートではなく、本音のエッセイです。数字の裏取りだけはしてあります。たまーに時間がある時に書いてみようかなと思ってます。というかね、本日クライアントさんに「この話、ブログで書いてよ」って言われたの。え、なんで? って聞いたら「社内の上長に見せたいから」だとさw

マーケティングって、結局これだけの話

先に結論だけど。マーケティングとは、世の中の人がその時使っている道具に、寄り添うこと。 それ以上でも以下でもない。人が電話帳を見ていた時代は電話帳、テレビを見ていた時代はテレビ、検索していた時代は検索。道具が変われば、寄り添う先が変わる。ただそれだけ。なのに多くの会社が、昔うまくいった道具にしがみついて、乗り遅れる。

意外とお陰様で、俺はこの数十年、いろんなマーケティング——というより「人の欲望」を見てきてね。新聞・雑誌の広告から、ウェブの広告、動画の広告、テレビの広告、そして今のAIの広告まで。広告って「広く告知する」ってことで、方向性は2つしかない。知ってもらうか、売るか。 ブランディングなら前者、なんとなく刷り込んでいくやつ(洗脳って言葉は違うけど、まぁ近い)。後者は、今すぐ買ってもらうために直接ぶつけるやつ。どっちも、結局は「人がその時どこを見ているか」に張るゲームだ。

情報探索の「乗り換え」の歴史

人が「知りたい」「欲しい」をどこにぶつけてきたかを、ざっと並べる。俺の実体験込みで。

  • 新聞時代 — イメージは、なんかヒロポンの広告だよねw(昔は普通に新聞に載ってた時代があるらしい)。
  • 看板時代 — これはいまだに続いてる。渋谷の交差点のあの画面で、俺、告白したよなぁ…。
  • 雑誌時代 — 少年漫画の週刊誌の裏に出てた、怪しげな「石」とかあったよなぁ。買ったよ、俺は。で、パチンコで負けたw
  • ブログ時代 — 個人が記事を出せる時代。アメブロ、めちゃくちゃ書いたよね。
  • ドメインと被リンクの時代 — 良いドメインの価値が倍々で上がり、アフィリエイターはサテライトブログを量産して被リンクを積んだ。検索エンジンに「票」を入れるゲームだった。
  • 「ググれカス」の時代 — やがてほぼ全員が「とりあえずググる」ようになり、Googleのリスティング広告が一番偉い、という時代が来た。枠をお金で買えた者が勝った。
  • SNSの時代 — 人はタイムラインで情報に「出会う」ようになった。探すより、流れてくる。
  • 動画(YouTube)の時代 — 「やり方」を文字ではなく動画で見るようになった。
  • ショート動画の時代 — 数秒で判断し、スワイプで次へ。
  • そして今、AIに聞く時代 — 人はもう10本の青いリンクを開かない。AIが出した一つの答えを読む。研究でも、検索エンジンから生成AIへ情報探索を乗り換えるユーザーの動きが実証されつつあるし、McKinseyはAI検索利用者の44%が「一番の情報源」だと答えたと報告している

俺の遍歴(正直に書く)

俺はウェブマーケティングの最先端を、昔は走っていた側だ。被リンクもリスティングも、当時の最前線でやった。SNSマーケティングでは、正直、遅れを取った。 YouTube(動画)で少し前に出て、ショート動画でまた食らいついて——そして今、空き地だらけのAIOマーケティングの世界で勝負している。

なぜ空き地で勝負するのが「偉い」のか。答えは単純で、みんなが空き地に気づいて殺到したときには、もう空き地じゃないから。 被リンクもリスティングもSNSも、最初は空き地だった。先に入った奴が土地を取って、後から来た奴は高い地代を払う羽目になった。歴史はそれの繰り返しだ。

そして怖いのは、**「いろんなことを丁寧にやっているうちに、乗り遅れる」**という現象。真面目な会社ほど、今のやり方を最適化することに時間を使い、次の道具への乗り換えが遅れる。乗り換えは、上手いか下手かじゃない。早いか遅いかだ。

ここからが本音——ディストピアであり、ユートピア

俺は、この先をこう見ている。最後は、AIがAIに聞く時代が来る。

人間が文字を打って検索する、という入力形式そのものが変わる。大げさに聞こえるかもしれないが、Neuralinkの被験者は、すでに“思考だけ”でカーソルを動かし、オンラインチェスやゲームをプレイしている(2024年、Reutersほかが報道)。まだ医療目的の実験段階だが、「入力は指とキーボード」という前提は、永遠じゃない。人の代わりにAIエージェントが調べ、比較し、選ぶ。人はその結論だけ受け取る。

そうなったとき——AIが読む場所に、自社の事実(正本)を置いていない会社は、存在しないのと同じになる。

これはディストピアだ。人が自分で調べて選ぶ、という営みが痩せていく。同時に、ユートピアでもある。正しく事実を置いておけば、AIが24時間、公平に御社を候補に挙げてくれる。露出を毎月お金で買い続ける消耗から、解放される。

これは、オンラインの地政学だ

最後に、いちばん言いたいこと。

AIが参照する場所に記事や事実を埋めていく作業は、土地を買うのに似ている。 今はまだ空き地が多く、安く取れる。でも、みんなが「AIに出なきゃ」と気づいて殺到した後は、同じ場所を取るのに何倍ものコストがかかる。しかも、AIがAIに聞く時代になれば、どの土地にいくら払えば、いくらの商売になるのかという計算式そのものが、人間には見えづらくなる。ブラックボックスの中で、地代だけが上がっていく。

だから俺は、まだ計算が成り立つ今のうちに、土地を取る方に賭けている。乗り遅れてから買う土地は、高い。

——それが、俺がAIOで勝負している理由だ。

理(Satoshi)/ECOTEC AI事業部